AIシステム開発会社のアノテテです。サービスのひとつとして、AIチャットボット「Tebot(ティボット)」を提供しています。
企業でAIチャットボットの導入を検討する際、最も気になるのが費用面ではないでしょうか。2025年現在、生成AI技術の進化により選択肢が大幅に増え、月額数千円から数十万円まで幅広い価格帯のサービスが登場しています。本記事では、最新の市場動向を踏まえた費用相場と、失敗しない選び方を詳しく解説します。
この記事でわかること
AIチャットボットの費用相場と価格帯別の特徴
主要10社の料金比較
業界別の活用方法
ROI計算の具体例
失敗を防ぐための選定チェックリスト
2025年AIチャットボット市場の動向

2025年のAIチャットボット市場は、生成AI技術の急速な進化により転換期を迎えています。従来の定型的な応答型からより自然で柔軟な対話が可能になり、導入の手間も大きく削減されました。
市場規模も国内外で急速に拡大しており、顧客サポートにとどまらず、社内ヘルプデスクや営業支援、リード獲得など多様なシーンでの活用が進んでいます。このような中、自社に最適なチャットボットを選ぶためには、価格だけでなく、機能やサポートも含めた費用構造を正しく理解することがますます重要になっています。
市場が成熟するにつれてサービス間の競争も激化しているため、導入の目的を明確化し、各製品の違いや特徴をしっかり把握することが不可欠です。
AIチャットボットの費用相場と種類
チャットボットの費用は、初期費用や月額費用、さらにチャットボットの種類によって大きく異なります。
初期費用と月額費用
①初期設定(導入費用)
・無料~50万円以上(AIの導入有無など機能により異なる)
・通常、導入時に1回のみ発生
初期費用は無料から50万円程度まで幅があり、シンプルなシナリオ型なら無料、高度なAI搭載型であれば数十万円かかる可能性があります。
②月額費用(ランニングコスト)
・数千円~30万円以上
・契約によっては年間で支払う場合もあり
月額費用は数千円から30万円と更に幅広く、この差は主に「チャットボットの種類」によって生まれます。事前に人間が設定した応答パターンで動作するAI非搭載の低価格なものから、自然言語処理や機械学習を活用し、より柔軟な対話が可能なAI搭載型の高価格なものまで様々な種類があります。
代表的なAIチャットボットの種類

まずはAI非搭載を含む、代表的なチャットボットを5種類簡単にご説明します。
1. 辞書型チャットボット
いわゆる「昔ながらの」チャットボットです。利用者が入力した特定のキーワードと事前に用意した回答とのキーワードマッチングを行い、回答を返します。設定したキーワードと入力内容が一致しない場合、意図した回答が提示されないケースもあります。そのため、対応範囲や柔軟性には一定の制約があります。
2. シナリオ型(ルールベース型)チャットボット
予め用意したフローチャートに従って利用者を誘導し、質問に回答します。利用者が自由に質問を入力することはできません。
定型的な問い合わせ対応に適しており、複雑な質問には対応しにくいといった特徴があります。
3. マッチング型AIチャットボット(認識型AI)
自然言語処理や機械学習を用いて、利用者が自由に入力した質問の意図を理解し、予め登録したFAQデータから適切な回答を表示します。柔軟な応答が可能で、問い合わせ対応の効率化に向いています。
4. 対話型生成AIチャットボット
ChatGPTのような大規模言語モデルを活用し、質問に対する回答をその場で自然に生成します。非常に柔軟で自然な会話ができ、多様な質問や複雑な問い合わせにも対応可能ですが、回答の精度管理や運用にはプロンプトなど一定の工夫が必要です。
5. ドキュメント回答特化型生成AIチャットボット
いわゆるNotebookLMのようなタイプで、利用者が選択したドキュメント内から情報を抽出します。対話というよりは、様々な情報ソースからの検索・要約に優れているためマニュアルなど社内で使われることが多いタイプです。
詳しい説明は、以下の記事で紹介しております。
AIチャットボットの種類別価格帯
価格帯ごとに利用できる機能と適した用途を、低・中・高の3段階で詳しく解説します。
超低価格帯(月額〜5000円)
非常に安価で提供しているチャットボットは、基本的に有人チャットメインであったり、自動応答に制限があるなど使える範囲はかなり限定的で、AIも非搭載です。
簡易的な有人サポートシステムの導入や、問い合わせページへの導線を強化するといった目的であれば有効です。ただし、業務効率化を目的とする場合はあまり効果を得られません。
低価格帯(月額1万円〜5万円前後)
低価格帯の代表格はシナリオ型チャットボットタイプです。月額1万円前後から利用できるサービスもあり、気軽に導入できるAI非搭載タイプです。
シナリオ型タイプでは、事前に人が設定したフローチャートに沿って回答を表示するため、定型的なFAQ対応や小規模サイトでの活用に最適です。
設定していない質問には対応できないため、想定外の問い合わせが多い業種では物足りなさを感じるかもしれません。それでも営業時間外の基本的な問い合わせ対応や、よくある質問の自動化には十分な効果を発揮します。
中価格帯(月額5万円〜10万円前後)
中価格帯の主力は、マッチング(認識)型AIチャットボットです。予め設定した質問と回答をAIがマッチングさせ、最も適切と思われる回答を表示します。
参考までに、弊社のチャットボット「Tebot(ティボット)」では、約3.8億文のテキストデータを事前学習しており、質問者の入力した文章と登録されている質問文との類似度を計算して適切な回答を提供します。
この価格帯のサービスは、カスタマーサポートの効率化を目指す中小企業に最適です。質問の意図を理解し、登録されたFAQから最適な回答を選択する能力により、シナリオ型では対応できない幅広い問い合わせに対応可能です。
高価格帯(月額10万〜20万円前後)
高価格帯では、生成AIが搭載されたチャットボットが中心です。
企業向けの生成AIチャットボットでは、おもに以下の2つのサービスが存在します。(※2025年現在)
1)対話型生成AIチャットボット
ChatGPTのような技術で、利用者が入力した文章に対し、都度適切と思われる回答を生成します。高度な質問応答、多言語対応、複雑な業務プロセスの自動化など、大企業が求める高度な要件に対応可能です。
2)ドキュメント回答特化型AIチャットボット
人事・総務といった情報量の多い書類を要約し抽出するなど、社内の業務効率化に使われることが多いです。RAG(Retrieval-Augmented Generation)という生成AIの一種で、「検索」と「生成」を組み合わせた技術を活用しています。
生成AIタイプはAPI利用量に応じて費用が変動するため、想定利用量の事前把握が重要です。月額費用に加え追加費用が発生するケースもあるため、予算計画には注意が必要です。
超高価格帯(月額〜50万)
このクラスのAIチャットボットは、主に多くの従業員や顧客を抱える企業や、複数部門・拠点での活用を見据えた本格的な業務利用を想定したサービスです。たとえば、社内システムや基幹データベースと連携して情報を横断検索したり、社内外の大量なドキュメントからAIが必要な情報を抽出して回答を生成したり、複雑な業務プロセスや細かな業種要件にも柔軟に対応できるよう設計されています。さらに、企業ごとの要望や運用ルールに合わせて個別にカスタマイズされる点も大きな特徴です。
企業向けAIチャットボット10社の価格比較(2025年)
チャットボットを提供している主要な10社の初期費用、月額費用、またチャットボットの種類(おもにシナリオ型、マッチング型AI、対話型生成AIチャットボット)の有無について調査しました。
※ドキュメント型生成AIタイプは別途独立したサービスとして提供している場合が多いため以下の表には含まれておりません。
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | シナリオ型 | マッチングAI | 生成AI回答 |
---|---|---|---|---|---|
ChatPlus | 無料 | 1,500〜 170,000円 | ✅ | ✅ | ✅ |
Officebot (SupportChatbot) | 100,000円 | 50,000円〜 | ✅ | ✅ | ✅ |
PKSHA Chatbot | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ✅ | ✅ | ❌ |
AI messenger Chatbot | 500,000円 | 150,000円〜 | ✅ | ✅ | ❌ |
sAI Chat | 500,000円 | 150,000円〜 | ✅ | ✅ | ❌ |
Zendesk Chat | 無料 | $19〜, $115〜 | ✅ | ✅ | ✅ |
Salesforce Service Cloud | 無料 | 3,000〜 60,000円 | ✅ | ✅ | ✅ |
Helpfeel | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ✅ | ✅ | ✅ |
KARAKURI chatbot | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ✅ | ✅ | ✅ |
Tebot | 無料 | 9,800円〜 45,000円 | ✅ | ✅ | ✅ |
チャットボットサービスの初期費用は無料から数十万円まで幅があり、月額費用も数千円〜10万円前後が中心価格帯です。加えて、価格を公表していないサービスも多く、比較検討には個別問い合わせが必要なケースが目立ちます。
導入時は、費用と機能のバランスを見極めたうえで、自社の目的に合ったサービスを選ぶことが重要です!
※こちらの表は2025年株式会社アノテテ調べです。公式サイトを中心に調査しておりますが、掲載時と異なる可能性がありますので何卒ご了承ください。また、該当する企業様の修正が必要な場合は誠に恐れ入りますが、ご連絡頂けますと幸いです。
AIチャットボットの費用を左右する機能オプション

チャットボットの費用には、オプション機能なども大きく影響します。以下は一例です。
▼チャットボットにかかるオプション機能
1.サイトに設置可能な数
2.登録可能なQ&Aの数
3.チャットボット分析ツール
4.有人チャットの使用有無
5.外部ツールとの連携
サイトに設置可能な数
サービスによっては、チャットボットの設置可能な数に制限があったり、設置数ごとに追加料金が発生します。せっかく導入費用と基本月額費用を低く抑えられたと思っても、チャットボットを設置するページが多くなったために、「想定以上に高額になってしまった」ということがないように、事前に確認しておきましょう。
チャットボットを複数のサイトページに設置する場合は、追加料金が不要なサービスをおすすめします。
登録可能なQ&Aの数にも注意
チャットボットによっては、設定できるQ&Aの数によって料金が変動する場合があります。
たとえば、「Q&A100件ごとに〇〇円」といった従量課金制を採用しているサービスもあります。
そのため、自社で想定しているQ&A数に合った料金プランを選ぶことが大切です。
もし登録数に制限のない定額制プランを選べば、将来的なQ&A追加にも柔軟に対応でき、安心して運用できます。
チャットボット分析ツール

チャットボットを導入したら、導入後のデータを分析し、回答精度を上げていくことが大切です。どのような質問が多かったのか、正答率はどうだったのか、回答できない質問はあったのか、といったことを分析し、データを改善していくことで、正答率や回答精度が高くなり、利用者の満足度もアップします。
分析機能が優れているチャットボットサービスを選ぶことで、改善すべき点が簡単に見つかります。
ベンダーによっては分析レポートを定期的に作成してくれるオプションサービスなども存在します。
有人チャットの使用有無
有人チャットとは、チャットボットではなく、スタッフが直接対応するチャットのことです。チャットボットでは回答できない複雑な質問やクレーム対応など、自社スタッフが直接回答した方がよい場合もあります。一人ひとりに、その場ですぐ適切な回答ができるので、利用者に安心感を与えるというメリットもあります。
チャットボット導入の際には、有人チャット機能が標準で搭載されているか、オプションか、搭載不可か、という点も確認しましょう。
外部ツールとの連携
チャットボットは、サイトに設置するだけでなく、外部システムと連携することでより効果的に活用できることもあります。例えば、顧客向けのチャットボットの場合はLINEやFacebook Messenger、社内連絡用の場合はSlack、Teams などです。ふだんよく使っているスマホアプリなら、利用者にとっては使い勝手がよく、気軽に利用できます。自社のチャットボットに外部ツールとの連携が必要かどうかも、チャットボット導入の際に検討しておきましょう。
チャットボットと連携できるツールは、サービスによって異なります。また、標準ではなくてもオプションで連携可能となることもありますので、導入の際は連携の可否とその費用についても確認しましょう。
AIチャットボットの費用に影響するサポート内容

チャットボットの導入・運用には、機能だけでなく「サポート」の充実度も重要です。サポート内容は費用に直接影響するため、以下の3点を必ず確認しましょう。
▼チャットボット導入・運用に関する主なサポート
- 無料トライアルの期間
- シナリオ代行サポート
- 導入後の運用サポート
無料トライアルの期間
「これがいいかも!」と思うチャットボットを見つけたら、まずは無料トライアルを申し込んでください。資料を見たり、説明を聞いたりしただけでは気がつかないことも多々あります。あらかじめ操作方法や使い勝手を確認しておきましょう。
無料トライアルの期間はサービスによって異なり、10日~30日とさまざまです。無料トライアルそのものを設定していないサービスもありますので、事前にチェックしてみてください。
また、無料トライアルの期間がいつスタートするのかという点にもご注意ください。チャットボットの初期設定や、Q&Aの登録、シナリオ設定に必要な時間が、トライアル期間に含まれていないでしょうか。はじめてチャットボットを導入する場合、これらの設定にどの程度時間と手間がかかるのか、ピンとこないかもしれません。不慣れな場合は特に、思っていた以上に時間がかかり「準備をするだけでトライアル期間が終わってしまった!」となってしまっては、本当の意味でのトライアルになりません。
できれば、トライアル期間スタートと同時に、初期設定が完了した状態で自由に試せるサービスがいいですね。Tebotのように初期設定代行を無償で提供しているサービスなら、すぐに効果測定を始められます。
シナリオ代行サポート
チャットボットを導入する際、シナリオとQ&Aの初期設定は必須です。想定される質問とその回答となるデータを作成し、チャットボットに登録しなければなりません。すでに自社でまとめているデータベースがある場合はそれを利用できますが、その場合もチャットボットの設定方法にあわせた調整が必要となります。
初期設定にはどうしても時間と手間がかかります。ベンダーによっては、設定用のテンプレートを提供したり、シナリオ登録代行などのサポートを行っています。特にシナリオ登録は、慣れていない方にとっては大変煩雑な作業になる可能性がありますので、初期設定にあまり時間を取りたくない場合は、初期設定代行サポートを行っている企業を優先して検討してみてください。(※有償か無償かは企業によって異なります)
導入後の運用サポート
チャットボットは、導入後・運用中のサポート体制も重要です。実際の問い合わせ内容や件数にあわせてシナリオを見直したり、AIの回答精度を向上させるために登録データを調整したり、もっと成果が出るように運用ルールを見直したり…といった継続的なメンテナンスが必要です。
「導入後は自分たちでメンテナンスをしなければならない」となった場合、それで問題なければよいのですが、より効果的にチャットボットを運用するには、サポート体制が整っているサービスを選んだ方が安心です。導入後のサポートがあるかどうか、ある場合は有償か無償かを確かめておきましょう。
サポートに関するTips:
契約までは丁寧にサポートしてくれたのにその後あまりフォローしてくれない…そんなベンダーも決してゼロではありません。
サポート体制について公平なレビューが必要であれば法人向けサービスの口コミサイト「ITreview」なども参考にしてみてください。実際に導入した企業の方々の生の声が確認できます。
業界別AIチャットボットの用途と推奨サービス
EC・小売、製造、サービス、金融・保険の4業界での活用方法を紹介します。
ECサイト・小売業
FAQ自動対応
注文方法や配送、返品・キャンセルなどのよくある質問に24時間自動で答えることで、顧客はスムーズに疑問を解決でき、運営側の業務負担も大幅に軽減されます。
オンライン接客・セールス支援
商品選びのアドバイスやおすすめ商品の案内、クーポン情報の配信など、チャットボットが“デジタル店員”として購買を後押しします。
個別対応・パーソナライズ
顧客ごとの過去の購入履歴や行動履歴に合わせて、一人ひとりに合った提案やサポートを提供することで、顧客体験やリピート率の向上につながります。
リード獲得・会員登録サポート
新規会員登録やメルマガ登録をチャットボットがナビゲートし、ユーザーが迷わずスムーズに登録手続きを進められるようサポートします。
製造業・システムサポート
トラブルシューティングやマニュアル案内の自動化
製品のエラー対応や操作方法、部品交換などの問い合わせにチャットボットが24時間自動対応。ユーザーは必要な情報を即時に得られ、現場スタッフの負担も軽減されます。
問い合わせ受付・一次対応の効率化
よくある質問や基本的な案内はチャットボットが担当し、複雑な内容のみをオペレーターに引き継ぐことで、サポート体制全体の効率化と品質向上を実現します。
操作ナビゲーションやサポートサイト誘導
シナリオ型チャットボットで「どの製品の、どんな情報が知りたいか」を順に選択できるようにし、操作手順・FAQ・関連資料への案内をスムーズに行います。
データ収集とサポート品質の向上
チャットボット経由で得られた質問ログや利用データを分析し、よくある課題や顧客のニーズを可視化。マニュアルやWebページの改善、製品・サポート品質向上につなげます。
カスタマーサポート・業務支援
会員登録やサービス案内のサポート
ユーザーが迷いがちな会員登録や各種手続きを、シナリオ型チャットボットでガイドし、サイト離脱や途中離脱を防ぎます。
複雑な内容への柔軟対応と有人連携
定型外の質問や自由入力の問い合わせにはAI型チャットボットが対応し、必要に応じて有人チャットへ引き継ぐことで、幅広い顧客ニーズに応えます。
ヒアリング・ニーズ収集とリード獲得
チャットボットでユーザーの関心や悩みを対話形式で引き出し、取得したデータをマーケティングや営業活動、サービス改善に活用します。
業務効率化とナレッジ共有
問い合わせ対応や情報案内の自動化によって業務負担を減らすとともに、チャットボット経由の質問ログを分析してナレッジを蓄積・共有し、サービス品質向上に役立てます。
不動産・不動産投資サービス
各種手続き・契約に関するQA自動化
賃貸・売買契約、印紙税、会計処理など、専門的かつ定型的な問い合わせをチャットボットで自動回答。マニュアルや社内資料の検索手間を減らし、経理・事務担当者やパートナー企業からの質問対応を効率化します。
資料請求やセミナー集客のリード獲得支援
Webサイト上で、興味関心のある見込み客から自然な流れで情報を引き出し、資料請求やセミナー申込にスムーズにつなげることができます。チャットボットを活用することで、申し込みハードルの低減や集客機会の最大化が可能です。
顧客インサイトの可視化とサービス改善
AI型チャットボットによる自由入力データの蓄積により、見込み客や顧客が抱える不安や疑問、ニーズを可視化。取得した情報は、営業活動や商品設計、コンテンツ改善に役立ちます。
24時間対応による顧客満足度向上
夜間や休日も含めて、契約内容・物件情報・手続き方法などの質問に即時対応。顧客の利便性が高まり、問い合わせ対応にかかる人的コストも削減できます。
どの業界でも、チャットボットの導入メリットとして「①リード獲得・顧客情報収集」「②FAQ・案内などの業務効率化」「③24時間対応や業務負担の削減」「④ユーザーごとのパーソナライズや柔軟な対応」といった要素が軸になっています。
それぞれの業界ごとに「何に重きを置くか」や「具体的なシーン」は異なりますが、コアとなる効果や目的は共通部分が多いといえるでしょう。
AIチャットボットのROI(投資対効果)の計算方法
ここまでチャットボットの種類や価格、活用事例について紹介してきましたが「本当に費用対効果が見合うのか」と疑問を持つ方も少なくありません。
導入すればすぐに業務効率化やコスト削減につながるのか、あるいは期待したほどの成果が得られないのでは…といった懸念は、実際に多くの企業現場で聞かれます。
ROIは「現場で本当にどれだけ業務コストが削減できるか」を冷静にシミュレーションすることが大切です。理論上の最大値ではなく、現実的な問い合わせ件数・対応時間・自動化率など、具体的な業務データをもとに算出してみました。
たとえば、次のような条件※を例に考えます。
- 月間問い合わせ件数:1,400件
- 1件あたりの対応時間:5分
- スタッフ時給:2,000円
- チャットボット自動化率:50%
- チャットボット月額費用:50,000円(TebotのAIチャットボット参考価格)
この場合のシミュレーションは以下の通りです。
- 1件あたりの対応コスト:約167円
- 自動化できる件数:700件/月
- 月間削減できる人件費:700件 × 167円 = 約116,900円
- 年間削減額:約1,402,800円
- チャットボットの年間運用費:600,000円
=ROI(投資対効果):約134%
ROI 134%は、チャットボット導入によるコスト削減額が投資額の1.3倍以上になることを意味し、投資対効果の観点からも十分に合格ラインと言える水準です。
※チャットボット自動化率、1件あたりの対応時間等は弊社調査によるものであり、大まかに妥当であると判断した数値です。
現実的なパラメータでシミュレーションしたROIが100%を超えていれば、チャットボット投資は十分に合理的です。
導入を検討する際は、自社の業務実態に即したデータで、削減できるコストと運用費用のバランスを丁寧に試算することをおすすめします。
![]() | Tebot ROIシュミレーションツール チャットボット導入によるコスト削減、または売上増加に対するROIを試算できます。よければお使いください! https://anotete.co.jp/roical/ |
失敗しないAIチャットボット選定のための実践チェックリスト

AIチャットボット導入で後悔しないために、「5つの視点」でチェックすべきポイントをまとめました。検討・比較段階でこのリストを活用することで、導入後の“想定外のコスト増”や“使い勝手のギャップ”を回避できます。
1. チャットボットの種類と性能
- □ 必要な機能(シナリオ型/AI型/生成AI型など)を搭載しているか
- □ 想定する業務・問い合わせ内容に対応できる応答精度があるか
- □ 将来的な拡張(機能追加・多言語化・利用部門の拡大など)も視野に入れて選定しているか
2. 費用と契約条件
- □ 初期費用や月額費用の“何が含まれるか”が明確か
- □ オプション・API従量課金(生成AIの場合)・アップグレードなど追加費用が発生する条件を把握しているか
□ 契約期間・解約条件・サポート更新費用に“落とし穴”はないか
3. サポート・運用体制
- □ 導入時の初期設定やシナリオ作成など、スタート時に必要なサポートは十分か
- □ 本番運用後の問い合わせ・トラブル対応・定期的な改善サポートも用意されているか
- □ 緊急時やトラブル時の窓口・対応時間がはっきりしているか
4. 機能・セキュリティ要件
- □ 必要な外部システム(CRM、SFA、EC、LINE、Teams等)との連携ができるか
- □ 利用状況の分析・レポート機能が自社のKPIに活用できるレベルか
- □ 柔軟なカスタマイズや業務独自のフロー設計ができるか
- □ セキュリティ要件(データ保護・アクセス制御・監査ログなど)が自社基準を満たすか
5. 無料トライアルとテスト運用
- □ 無料トライアル期間や検証環境が十分に確保できるか
- □ 本番に近い運用条件で機能・応答精度を実際にテストできるか
- □ トライアル中にサポートや設定代行サービスが利用できるか
上記すべてをチェックシート化・社内共有しておくと、複数社比較・現場検証でも判断基準がブレません。
ベンダー任せにせず、自社で「業務課題・用途・必要機能・コスト感」を整理してから打ち合わせ・見積もりを取るのがベストです!
月額9,800円から始められる「Tebot」

本記事でご紹介したTebotについて、より詳しい情報をお求めの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴社の課題や予算に応じた最適なプランをご提案します。