ITトレンドによるIT製品トレンド調査(2023年3月期)によると、この1年で資料請求数が2倍以上に増えたとされるチャットボット。OpenAI社によるChatGPTが公開されて以降、多くの企業や自治体が、チャットボットの導入を検討していることがよく分かります。
勤務先で、チャットボット導入の検討を始めた方も多いでしょう。この記事では、導入前に試しておきたい「無料トライアル」について効率的な活用方法をご紹介します。「今、まさに検討中!」「チャットボット検討の担当になった!」という方は、ご参考にしてください。
▼この記事で解決できる疑問
・チャットボットの基本知識
・無料トライアル期間のあるチャットボットツール
・無料トライアルの導入前、導入中におさえておきたいポイント
1.チャットボットとは?シナリオ型・AI型・複合型
チャットボットとは、「チャット(会話)」と「ボット(ロボット)」を組み合わせた言葉で、自動で会話をするプログラムのことです。大きく分けて「シナリオ型」「AI型」2種類があります。シナリオ型とAI型、両方の機能をもつチャットボットもあり、「複合型」または「ハイブリッド型」と呼ばれています。
ルールに基づいて会話がすすむ「シナリオ型」
「シナリオ型」チャットボットは、あらかじめ設定したシナリオに沿って会話が進んでいくものです。フローチャートをイメージすると分かりやすいですね。ルールに基づいて会話が進んでいくので、「ルールベース型」「選択肢型」とも呼ばれることもあります。
チャットボットが提示した選択肢を利用者が選んでいくので、FAQなどの回答が決まっている問い合わせ対応に適しています。
自由入力から回答を探す「AI型」
「AI(人工知能搭載)型」チャットボットは、利用者が入力した質問に対し、会話をするような感覚で回答が可能です。AIが搭載されたチャットボットは様々な種類が存在しますが、利用者が入力した文字の意味を理解し最も適切と思われる回答を表示したり、リアルタイムで文章を生成することなどが可能です。
AI型は、シナリオ型のチャットボットよりも、複雑で広範囲な問い合わせに対応できます。
シナリオ型とAI型の機能を持つ「複合(ハイブリッド)型」
シナリオ型、AI型の両方の機能を持つチャットボットは、「複合型」や「ハイブリッド型」と呼ばれます。複合型のチャットボットは、定型の質問に対してはあらかじめ設定された「シナリオ」をもとに回答し、シナリオに沿っていない質問に対しては、AIがもっとも適切だと判断した回答を表示します。
2. チャットボット導入のメリット
チャットボット導入には、主に以下のようなメリットがあります。
・業務の効率が上がり、属人化を防げる
・顧客満足度の向上につながる
・費用対効果を高められる
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
業務の効率が上がり、属人化を防げる
簡単な質問や決まりきった問い合わせへの回答は、チャットボットに任せることができます。
これまでは、担当者が問い合わせ対応のために多くの時間を費やしていたかもしれません。これをチャットボットに回答させると、担当者の負担が軽くなり、その分、本来の業務に集中することができます。
また、質問によっては、担当者が違うと回答内容が異なっていたり、特定の担当者にしか答えられなかったりすることもありますが、このような問題もチャットボットで解決できます。質問内容が同じであれば、だれが質問しても、チャットボットは同じ回答をします。社内での情報共有ツールとしても機能します。
顧客満足度の向上につながる
チャットボットは、24時間、休みなく稼働します。利用者にとってはとても便利なことで、顧客満足度(社内利用のチャットボットであれば、従業員満足度)にもつながります。
利用者は、深夜でも休日でも時間を気にすることなく、思い立った時にいつでも質問でき、しかも答えはすぐに返ってきます。
また、「こんなこと聞いても大丈夫かな・・・」と思うような、直接担当者に聞くのは遠慮するような質問でも、相手がチャットボットなら、気軽に問い合わせることができますね。
このように、顧客、従業員の立場から考えても、チャットボット導入のメリットは大きいのです。
費用対効果を高められる
問い合わせ対応の多くをチャットボットに任せると、担当者の業務時間が減り、人件費削減へとつながります。
業務を兼任していた担当者は、余裕ができた時間を他の業務にあてることができるので、残業時間を減らしたり、より生産的な仕事を行ったりできるようになります。問い合わせ対応専任のオペレーターがいる場合は、人数を減らすこともできるでしょう。
チャットボットは24時間365日稼働して、いつでも顧客対応ができます。もちろん人件費は不要です。
このように、チャットボットをうまく活用すれば、時間を問わず顧客獲得にもつながり、費用対効果を高められます。
3. 無料トライアル可能なチャットボットを選ぶ
チャットボット導入にあたっては、自社のニーズにあったツールを選ぶことが大切です。せっかく導入しても、うまく活用できなければ効果はありません。
自社に最適なチャットボットを選ぶためには、利用目的を明確にしたうえで必ず無料トライアルを試してみましょう。
無料で試せるチャットボットについては以下の記事を参考にしてみてください。
4. 無料トライアル導入前:確認すべき4点
自社のニーズにあいそうなチャットボットツールをピックアップしたら、いよいよ無料トライアルを申し込みたいところですが、その前に、次の4点を確認しておきましょう。
・無償から有償プランへは自動的に移行しないか
・使用したい機能は制限されていないか
・トライアル期間は2週間以上あるか
・導入目的やターゲットを明確化できているか
無償から有償プランへは自動的に移行しないか
チャットボットの無料トライアル期間がいつまでかを確認して、忘れないようにしましょう。トライアルの期間が過ぎたら、自動的に有料プランに移行されることがあります。通常、1日でも期限を過ぎると有料プランに切り替わり、費用が発生することになるので、注意が必要です。
実際に利用してみたら、自社のニーズとあわないこともあります。
導入見送りと決まった場合は、早めに契約解除の手続きをしましょう。
使用したい機能は制限されていないか
無料トライアルの条件は、サービスによって異なります。通常のプランと比べて、無料トライアルのプランは利用できる機能が制限されていることもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
導入後に、実際に利用したい機能は、無料トライアルで試すことができますか?
例えば、以下のような機能は制限されていないでしょうか。
・シナリオ分岐数
・Q&A登録数
・チャットボットの設置画面数
・有人チャット機能
・分析ツール機能 など
できれば、無料トライアルのときから、全機能を確認できるサービスを選びたいですね。
トライアル期間は2週間以上あるか
無料トライアルの期間がどれくらいあるかも重要です。チャットボットの利用を開始するには、初期設定が必要なので、その準備期間も考慮しなければなりません。
初期設定には、例えば以下のようなものがあります。
・チャットボットの見た目(ロゴ、色、文字など)
・初期画面などの表示メッセージ
・有人チャット機能の設定
・問い合わせ時の転送先メールアドレスの登録
・Q&Aの自動生成機能(ChatGPTと連携等)
・シナリオ型の場合:回答文の作成や分岐点の設定
特に、Q&Aやシナリオの作成と登録には時間がかかるので、2週間以上のトライアル期間がほしいところです。
できれば、設定時間を含めないで、設定が完了した状態でトライアル期間がスタートするのが理想ですね。
導入目的やターゲットを明確化できているか
トライアルを申し込む前に、以下の点を明確にしておきましょう。
・自社のチャットボット導入目的は?
電話による応対軽減のため、CV導線確保のため、など
・だれに向けたチャットボットか?
既存顧客向け、潜在顧客向け、自社従業員向け、など
・適切なチャットボットの種類は?
シナリオ型か、AI型か、両方の機能が使える複合型(ハイブリッド型)か
チャットボットはさまざまな場面で利用できますが、目的やターゲットがはっきりしていないと適切な質問と回答内容を作ることができません。自社にあったチャットボットを選ぶために、これらのことを明確にしておきましょう。
5. 無料トライアル導入中:おさえておきたい3点
いよいよ無料トライアルをスタートしたら、以下の3点をしっかりおさえておきましょう。
・ベンダー側のサポート体制
・運用担当者の決定と運用イメージの明確化
・機能や操作性
ベンダー側のサポート体制
チャットボットは、導入してからが本番です。特にはじめて導入する場合は、使い始めてからいろいろ疑問に思うことも出てくるでしょう。
無料トライアル期間中は、チャットボットの機能や操作を試すだけでなく、サポート体制の充実度もチェックしておきましょう。
たとえば、以下のような視点から充実度が分かります。
・QA作成や分析サポートなどは有償か無償か
・サポートスタッフの応対は親切か
・操作方法以外にも、回答精度を高めるためのアドバイスなど、詳しく教えてもらえるか
運用担当者の決定と運用イメージの明確化
チャットボットの運用を開始したら、利用状況の定期的なメンテナンスが大切です。
・どのような質問が多いのか
・正しい回答が表示されているか
・回答できていない質問はあるか
といったことの確認と改善を繰り返すことで回答精度が高まり、導入効果も上がります。
運用担当者(複数いる場合は役割分担)と、運用スケジュール(検証・改善のサイクル)を事前に決めておくと、円滑な運用につながります。
機能や操作性のチェック
トライアル期間中に、機能や操作性を入念にチェックしておきましょう。
具体的には、例えば以下のような機能が挙げられます。
・チャットボットの設置画面数
・UIの使いやすさ(特にQ&Aやシナリオの登録画面の操作性)
・Q&Aの自動作成機能
・有人チャット
・分析画面の使い勝手 等
6. 無料トライアル終了後:適切な効果検証を
トライアル期間終了後は、試用したサービスの効果を検証しましょう。導入前と比較して、どのような変化があったでしょうか。
▶従業員からの問い合わせ用に利用した場合
・従来の担当者への問い合わせ件数は減少したか
・業務時間は短縮したか
▶コールセンターに導入した場合
・新規リード獲得件数に変化はあったか
・返信率はアップしたか
チャットボットの導入目的は企業によって異なります。どのような効果を重視して検証するのか、あらかじめ明確にしておくことも大切です。
7. ポイントを押さえて効果的なトライアル運用を
成功するチャットボット無料トライアルの進め方について、説明してきました。
もう一度、トライアルの導入前、導入中のそれぞれのポイントについて、確認しておきましょう。
■無料トライアル導入前:確認すべき4点
・無償から有償プランへは自動的に移行しないか
・使用したい機能は制限されていないか
・トライアル期間は2週間以上あるか
・導入目的やターゲットを明確化できているか
■無料トライアル導入中:おさえておきたい3点
・ベンダー側のサポート体制
・運用担当者の決定と運用イメージの明確化
・機能や操作性
数多くのチャットボットツールから、自社に最適なものを選ぶために、上記のことを意識してトライアル期間を最大限活用してください。
無料トライアルが可能なAIチャットボット「Tebot」
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