チャットボット担当者が知っておきたい運用時のメンテナンス方法とは

自社事例
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こんにちは、AIシステム開発会社のアノテテです。
サービスのひとつとして、AIチャットボット「Tebot」を提供しています。

「いろいろ調べて準備して、無事にチャットボットを導入できた!」という方も多くいらっしゃると思います。導入準備、お疲れ様でした!ほっとされているところだと思いますが、チャットボット導入の成果を出すには、運用開始後のメンテナンスが重要となります。
これからが本番スタートですね。本記事では、チャットボットの効果的なメンテナンス方法について解説します。
「チャットボットのメンテナンスってなに?」
「チャットボットを導入したけれど、このあとは何をすればいいの?」
「現在運用中のチャットボット、もっと成果が出るようにしたい」

と考えている方、ぜひご参考にしてください。

▼この記事でわかること
・チャットボットのメンテナンスの重要性について
・具体的なメンテナンス例
・効果をあげるメンテナンス方法

1. チャットボットのメンテナンスの重要性

チャットボット導入の成果を出すためには、メンテナンスがカギとなります。

導入失敗に終わる場合もある

手軽に導入できるようになったチャットボット、導入する企業が増えていますね。でも実は導入が失敗に終わるケースもあるんです。ここでいう「失敗」とは、せっかくのチャットボットをうまく活用できず、導入の成果が出ない状況のことです。

たとえば、
・導入目的が明確でなく、チャットボットの効果が分からない
・費用対効果が見合わない
・専任担当者が不在で、管理ができていない

といった状況は、成功とはいえないでしょう。
チャットボット導入の効果が出ない場合、多くは適切なメンテナンスができていないことが原因です。

メンテナンス=使えるチャットボットにチューニング

せっかく導入したチャットボットを、より高い効果が出るようにするにはメンテナンスが重要です。

▼チャットボットにおける「メンテナンス」とは
運用状況を確認し、より導入効果が高くなるように調整(チューニング)する作業全般を指します。
たとえば、回答できなかった質問があれば、次からは回答できるようにデータを追加します。利用者の満足度が低かった回答は、内容を改善します。回答の精度が高くなるように調整することも必要です。
メンテナンスの作業は、データの追加や修正がメインです。

▼なぜメンテナンスが大切なのか
万全な準備をしたつもりでも、最初から完璧なものは作れません。実際に導入してみると、想定していなかった質問があったり、適切な回答が表示できなかったりすることもあります。利用者が、「ほしい情報が出てこない」「使い勝手が悪い」と感じるチャットボットは、利用されなくなってしまいます。

チャットボットは導入してからが本番です。回答率などに目標値を設定し、改善を繰り返すといったメンテナンスをしながら、「使えるチャットボット」を目指しましょう。

2. 具体的なメンテナンス方法 

データの追加や改善がメンテナンス作業のメインとなりますが、どこをどのように改善すべきか判断基準のひとつとして、チャットボットの分析機能が挙げられます。弊社のTebotを例にその活用方法をご紹介します。

利用率や回答率のチェック

分析機能では、たとえば以下のものが確認できます。

  • チャットボットの利用率: サイト訪問者のうち、チャットボットを利用した人の数と割合
  • AI回答率: AIが回答できた質問数と割合
  • チャット種別利用率: AI、シナリオ、有人が対応した数と割合

まずは、分かりやすい「利用率」をチェックしてみましょう。すぐにメンテナンスできて、効果も出やすい以下の2点から試してみてください。

①チャットボットの存在をアピールする
利用率が低い場合は、利用者がチャットボットの存在に気づきにくいのかもしれません。チャットボットをアピールする機会をつくってみましょう。顧客対応の場合はサイトのお知らせ欄で、社内利用の場合は従業員向けの連絡メール等で、チャットボットの存在と利用方法を案内してみてください。
また、チャットボットのデザインや配色を工夫して、サイト訪問者の目に入りやすくするのも効果的です。

②選択肢や入力例で質問をしやすくする
チャットボットは目につきやすいのに、質問する人が少なくて利用率が低い場合もあります。その場合は、チャットボットにどのように質問すればよいのか、どう入力すればよいのか分からなくて、離脱している可能性があります。初期メッセージは、質問しやすく、行動を起こしやすいものにします。

たとえば最初に、選択肢とともに
「ご質問を以下の中から選択してください。この中にない場合は入力欄に入力してください。」
と表示すると、訪問者はクリックするだけで、簡単に質問できます。

該当する選択肢がなければ、入力をすればよいということも分かるので、次の行動に移りやすくなります。入力例を記載しておくとさらに分かりやすいですね。

低評価の回答チェック

チャットボットの利用率が上がったら、次はQ&Aの改善を行います。フィードバック機能を活用して、まずは解決率100%を目指しましょう。

Tebotでは、利用者が質問後に「この回答はお役に立ちましたか?」「疑問は解決しましたか?」といったフィードバック機能を付与することが可能です。利用者は、Good / Bad や Yes / No を選んで評価します。分析画面の項目のひとつである「解決率」は、これらの評価をもとにしています。

ここで確認すべきは「Bad」と評価された質問です。わざわざクリックして評価するということは、回答によほど不満があると思われます。チャットログを確認して、改善していきましょう。

フィードバックの判断基準

ユーザーの心理対応要否
評価なし「特に不満はない」特に不要
GOOD評価あり「問題解決、回答に納得」現状維持でOK
BAD評価あり「不満が大きい」改善が必要

▼メンテナンス頻度の目安
導入後しばらくは、利用状況の把握も兼ねて最低でも週1回はチェックしましょう。低評価の質問があれば、できるだけ早く改善することが望ましいです。こまめにメンテナンスを行っていると、低評価の質問は減っていきます。
安定したら徐々にメンテナンス頻度を減らしても大丈夫ですが、月1回程度のペースで継続することをおすすめします。

シナリオの見直し

チャットボットの効果的運用には、シナリオの作り方もポイントです。

「シナリオ」とは…

利用者があらかじめ用意されたシナリオに沿って質問内容を選択していくフローチャート形式のチャットボットです。利用者は、表示された選択肢の中から該当する内容を選んでいくことで、効率的に知りたい情報にたどり着くことができます。

FAQ(よくある質問)のようにパターン化できる質問や回答が決まっているものへの返答に適していて、担当部門へつなぐ導線としても有効です。シナリオの作り方を工夫すると、業務効率化や顧客獲得へとつながります。

一方で、シナリオの作り方が悪いとかえって業務が煩雑になったり、利用者が離脱してしまったりすることもあります。下記を参考に、現在のシナリオの構成を見直してみてください。

▼シナリオ作成のポイント
・シナリオの階層はなるべく少なく→ 3階層程度が望ましい。多くても5階層まで。
・質問しやすい設定にする →導入文を具体的に。親しみやすく簡潔な文章で。
・解決策を提示する → 回答の提示はもちろん、回答できない場合も解決策(問い合わせ先の明記など)を提示する。

有人チャットの見直し

有人チャットを併用している場合、有人チャットの分析結果も活用できます。

▼平均待機時間
有人チャット接続までの待機時間が長いと、利用者は離脱してしまいます。混雑する時間帯には担当者を増やすなどして、なるべく待ち時間ができない体制にしましょう。

▼有人チャット利用率とチャットログ
自動対応で解決できそうな質問は、次回からチャットボットに任せられるようにメンテナンスをしましょう。

さらに、細かい手続きや専門的な内容など、有人チャット担当者では返答に時間がかかるものは、チャットボットでそれぞれの担当部署へ誘導すると、スムーズにつながります。

3. ケース別サポートの事例紹介

これまでに弊社がサポートさせていただいたメンテナンスの例を、課題別にご紹介します。

課題 1: CV(コンバージョン)率が上がらない

「CV獲得のためにチャットボットを導入したのに、なかなか効果が出ない」とご相談をいただいた企業様の例です。以下の2点をご提案させていただきました。

メンテナンスのご提案内容
  • シナリオの見直し(導線の追加)
  • フォームの簡略化

提案① シナリオの見直し(導線の追加)
質問への回答はできているものの、次のアクションへつながりにくいようでした。
そこで、各回答の最後にリンクを設置し、すぐに次の具体的な行動に進みやすくなるよう誘導しました。

具体的には、
・[ 資料請求はこちら ][ 会員登録はこちら ] [ 詳細はこちら ]といったリンクボタンの設置
・問い合わせ窓口のEmailリンク追加 などです。

提案② フォームの簡略化
問い合わせフォームの項目が多いのも改善すべき点でした。入力すべき項目が多いので、面倒に感じて途中で離脱をする訪問者が多かったようです。
改善後のフォームでは最低限の項目(大まかな問い合わせ内容と連絡先)のみを入力してもらい、その内容に応じて担当者が丁寧にフォローする体制にしました。フォームが簡略化されたので、手軽に入力してもらえるようになりました。

課題 2:  電話の問い合わせが減らない

「業務効率化につながるはずのチャットボットなのに、なぜか電話の数が減らない」という例です。

チャットログをもとに以下のようなメンテナンスを行い、チャットボットで解決できる質問を増やしました。その結果、電話での問い合わせ件数は減少しました。

メンテナンスのご提案内容
  • 回答できていない質問をピックアップして、Q&Aに追加
  • 長い文章、分かりにくい表現は、簡潔・簡単に
  • 詳細な情報は、資料を添付したり、HPリンクに誘導
  • メールでの問い合わせフォームを設置

課題 3:  メンテナンスに時間をかけられない

「ほかの業務と兼任しているため、メンテナンスに時間を掛けられない」という課題をお持ちの方の例です。
担当者によっては、メンテナンスに時間を割くことが難しい場合もあります。その場合は、提供ベンダーにサポートを依頼することも検討してみてください。

メンテナンスのご提案内容
  • 分析オプションサポートを利用

ベンダーによって内容は異なりますが、定期的に分析レポートを作成したり、分析結果をもとに改善点を提案するサポートサービスもあります。社内で時間をかけるより効率的で、専門的なアドバイスも受けられるサポートオプションをつけるのも選択肢のひとつです。

4. メンテナンスにAIを頼りすぎないこと

進化した生成AIでなんでもできそうなイメージがありますが、過度に頼りすぎないことも大切です。

AIは補助的な役割ととらえる

生成AIを率先して活用している大企業ですら、行き過ぎたAI依存はリスクと捉える場合があります。たとえば、Bitmovin社のCEO、Stefan Lederer氏は、マイクロソフトが提供するAIアシスタント「Copilot」について以下のように語っています。

「Copilotは現在の大半のAIツールと同様に、良い出発点となるが、求められたことを実行しているかどうかをエンジニアがダブルチェックする必要がある。場合によっては、修正が必要なものや、完全に間違ったものが提案されることもあるだろう。(中略)
依存しすぎると、細かいバグが発生するおそれがある。イノベーションに関して言えば、コーディングにはまだ人間の関与が必要だ」

https://japan.zdnet.com/article/35212789/

現段階では「AIはあくまで人をサポートする補助的なもの」と捉える視点も必要です。

※Stefan Lederer氏:Bitmovinの創設者、最高経営責任者(CEO)
※Bitmovin:動画ストリーミングインフラストラクチャーサービスを提供し、エミー賞を獲得した新興企業

自動学習機能に頼りすぎないこと

AIチャットボットには、サービスによって「自動学習機能」があるものとないものがあります。

自動学習機能とは、ChatGPT(生成AI)の機能をもとにして、チャットボットが過去の問い合わせ履歴を学習し、FAQデータを自動で更新する機能です。一見便利な機能ですが、注意が必要です。

問い合わせ履歴の中に不適切な情報が含まれていても、チャットボットは、そうとは気づかないで学習してしまいます。不適切な情報を学習してしまうと、こちらが想定していない回答を作成する可能性があります。誤った回答や配慮に欠ける表現をしてしまうリスクもあります。

結局のところ、自動学習機能を利用するためにも、適切な学習データの選定と定期的なチェックなど、人による対応が必要です。「チャットボットが自動でメンテナンスしてくれるなんて、便利!」と思いますが、慎重に検討してください。

※AIチャットボットサービス「Tebot」は、このようなリスクを回避するために自動生成機能を搭載していません。

5. サポートの手厚いAIチャットボット「Tebot」

Tebotは、導入前はもちろん、導入いただいた後も安心のサポート体制でご好評いただいております。
お電話、メールだけでなく、チャットツールやタスク管理ツールなど、様々な手段で、円滑・効果的なチャットボット運用をサポートさせていただきます。

AIチャットボットサービス「Tebot
  • シナリオ機能とAI(人工知能)を兼ね備えた複合型チャットボット
  • Q&A自動生成機能あり(ChatGPTと連携)
  • 初期設定無償代行など、導入から運用開始後も手厚いサポート付
  • 業界最安水準の価格設定
  • 30日間の無料トライアルあり
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