AIシステム開発会社のアノテテです。サービスのひとつとして、AIチャットボット「Tebot(ティボット)」を提供しています。
ホテル業界では、近年増加するインバウンドの旅行者に伴い、人手不足や顧客サービスの質の維持といった課題に直面しているケースがあります。
DX化(デジタルトランスフォーメーション)はこれらの課題を解決する手段として注目されるものの、「何から始めればいいかわからない」「投資に見合う効果があるか不安」と懸念される担当者の方も少なくありません。
この記事では、DX化の一環として注目されているAIチャットボットに焦点を当て、ホテル業界が抱える課題やチャットボット導入のメリット、具体的な活用シーン、そして選び方まで分かりやすく解説していきます。
この記事で解決できる疑問
ホテル業界がDX化で抱える具体的な課題
AIチャットボットの基礎知識
AIチャットボットがホテル業務に役立つ具体的シーン
自社に合ったチャットボットの選び方
ホテル業務にて、よくある問い合わせを30個まとめたQAテンプレートも無料でダウンロード可能です。ぜひご利用ください。
ホテル業界がDX化において抱える課題

大型ホテルであってもAIチャットボットの導入やDX化を推進するにあたり、複数の課題が存在します。ここでは代表的な4つの主な障壁について見ていきましょう。
1.費用対効果への懸念
DX化を進めるにあたり、経営層がまず懸念するのは費用対効果ではないでしょうか。AIチャットボット導入には初期費用や月額の運用コストがかかりますが、その投資が人件費削減や売上向上にどの程度貢献するのか、その効果をすぐに数値で示すことは簡単ではありません。特に、「お客様への対応がスムーズになった」といった定性的なメリットだけでは、大規模な投資の決裁を得るのが難しいケースもあるでしょう。
2.予約システム連携の難しさ
通常の問い合わせ以外に、AIチャットボット経由でも予約を可能にしたい場合は、
・ホテル側がどの予約エンジンを使用しているか
・ベンダーが提供しているAIチャットボットと連携が可能か
を確認する必要があります。
メジャーな予約エンジンとの連携を標準機能として搭載しているベンダーも存在しますが、基本的に多くのベンダーではシステム連携をより高度な機能として提供しているため、基本プランには含まれず、上位プランを選ぶ必要性も出てくるかもしれません。
3.スタッフのITスキルと運用体制
新しいデジタルツールを導入しても、それを使いこなせる人材が社内にいなければ宝の持ち腐れになってしまいますよね。チャットボットのQAを定期的に更新したり、蓄積されたデータを分析したりする業務は、ホテルスタッフにとって慣れない作業かもしれません。そのため、ITリテラシーの高い人材の確保や育成、そしてチャットボットが対応できない問い合わせを人間がフォローする体制の整備が、課題として挙げられます。
このあたりはベンダー側のサポート体制を見極めることが重要です。
4.おもてなし文化との両立
日本のホテル業界では、お客様一人ひとりに対する丁寧な対面サービスを重視する「おもてなし文化」が根付いています。そのため、チャットボットのような機械的な応対に対して、「顧客体験が損なわれるのではないか」という懸念が生まれがちです。特に、独自のおもてなしサービスを強みとする高級ホテル等では、どこまでをAIに任せるか、慎重に検討する傾向があります。
DX化の一環で注目されるAIチャットボットとは

これらの課題を解決する手軽なツールとして、AIチャットボットは国内でもその市場規模を伸ばし続けており、2023〜2028年度のCAGR(年平均成長率)は約15.5%と言われています。
最近では、医療・銀行・Eコマースなど様々なウェブサイトで顧客への一次対応としてAIチャットボットを見かける機会も増えました。
この章では、特にtoC・toB向けで広く利用されているAIチャットボットについて、その基本的な種類と特徴を解説します。
AIチャットボットの主な種類
そもそもの話にはなりますが、AIチャットボットは、ウェブサイト上でユーザーの問い合わせに自動で応答するプログラムの総称です。社外向けAIチャットボットには、大きく分けて2つのタイプがあります。
- マッチング型AIチャットボット(認識型AI):
多くの企業がウェブサイトの右下などに設置しているチャットボットです。あらかじめ設定された質問に従って、ユーザーからの質問に対し、適切な回答を提示します。FAQ対応など、定型的な問い合わせに強みがあります。 - 対話型生成AI型チャットボット:
ChatGPTに代表される、自然言語処理の技術を活用したチャットボットです。ユーザーの質問の意図を汲み取り、人間と会話しているかのような、より自然な文章で回答を生成します。
これら以外にも、選択肢形式で回答を選択していく「シナリオ型チャットボット」というタイプもあります。AI搭載ではありませんが、安価で手軽に導入できるため、依然多くの企業が採用しています。
チャットボットの基本について、より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ホテル業界で使われるAIチャットボットのメリット

AIチャットボットをホテル業務に導入すると、具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。ここでは具体的な業務をイメージしながら、導入のメリットを解説します。
1.業務効率化と付加価値サービスの両立
ホテルへの問い合わせの多くは、予約に関するもの、料金、空き状況、キャンセルポリシー、設備など定型的なものも多く、AIチャットボットでも十分対応可能なケースも見られます。
AIチャットボットでよくある施設内の質問に対応させ、スタッフ側ではより付加価値の高いサービスの提供、たとえば
・お客様の趣味や好みに合わせた滞在プランの提案
・サプライズ演出の準備
・緊急時の柔軟な対応
など、人間にしかできないきめ細やかなおもてなしに時間を割くことが可能です。これにより、業務効率化と顧客満足度の向上を同時に実現することが可能になります。
2.データ活用による経営改善

チャットボットや予約システムに蓄積された顧客データは、貴重な経営資源となります。どのような質問が多いのか、どのサービスがよく利用されるのかといった問い合わせ内容の傾向を定量的に分析することで、顧客ニーズを正確に把握し、新サービスの開発やFAQの整備に活かせます。データを活用した経営は、ホテルのサービス品質をさらに高めるきっかけとなります。
3.顧客層の拡大と直販強化
AIチャットボットの多言語対応機能は、これまで十分な対応が難しかった外国人旅行者や、深夜の問い合わせにもスムーズに応答できるため、新たな顧客層を獲得するチャンスが広がります。また、チャットボットを通じて直接予約や館内サービス予約がスムーズになれば直販強化にも繋がり、楽天トラベルやBooking.comなどのいわゆるOTAへの依存度を下げ、予約確定時にOTAへ支払う手数料などのコスト面の削減にもなります。
ホテルでのAIチャットボット導入の具体的な活用シーン
AIチャットボットは、ウェブサイトに訪れた見込み顧客が予約を検討している段階から、実際にホテルに宿泊している間までさまざまな場面で活躍します。
予約前のお客様(見込み顧客)への対応

1. 問い合わせハードルを下げ、予約検討を後押し
「電話やメールでの問い合わせは少し気が引ける」というお客様は少なくありません。チャットボットは、複雑なフォーム入力なしに一問一答形式で気軽に質問できるため、問い合わせのハードルを大きく下げます。これにより、予約を検討している段階のお客様が疑問をすぐに解決でき、予約へつながる可能性が高まります。
2. 空室情報の即レスで直販強化
チャットボットがホテルの予約システムと連携している場合、利用者はチャット画面から気軽に「〇月〇日の空室状況は?」と質問でき、その場で回答を得ることができます。ユーザーはサイトを行き来する手間なくそのまま予約に進むことができるため、ホテルの直販強化に貢献します。
ホテル滞在者への対応

1. 滞在中のちょっとした疑問を即座に解決
AIチャットボットは「ランドリーの使い方は?」「Wi-Fiのパスワードは?」といった、ホテル滞在中に出てくるちょっとした疑問に活用できます。滞在者はフロントに電話したり、紙の案内を探したりする手間が省け、より快適に過ごすことができます。
2. 24時間対応の専属コンシェルジュ
「周辺のおすすめレストランは?」「最寄りの駅までの行き方は?」といった、滞在中に発生する様々な質問に対し、チャットボットは専属のコンシェルジュのように24時間いつでも対応が可能です。深夜や早朝の問い合わせにも対応できるため、スタッフへの業務負担を軽減できます。
ホテル業界で導入する際のAIチャットボットの選び方

さて、ここまでホテル業界が抱えるDX化の課題とAIチャットボットのメリット、具体的な活用シーンを紹介してきました。
数あるAIチャットボットの中から自社のホテルに最適なものを選ぶには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ここでは、特に重要な4つのポイントについて解説します。
初期導入支援がどこまで見込めるか
初めてチャットボットを導入する場合、初期設定や運用に不安を感じることがあるかもしれません。初期設定の代行サービスや無料トライアル期間が用意されているベンダーを選ぶことで、導入障壁を低くし、スモールスタートで試すことが可能です。
柔軟なチャットボットの設計が行えるか
ホテルのサービス内容やお客様のニーズに合わせて、柔軟にチャットボットを設計できるかどうかも重要なポイントです。既存の予約管理システムや顧客データベースと連携などもできれば、チャットボットの利便性は飛躍的に向上します。このあたりは各ベンダーに詳細を伺い、また実際に使い勝手が良いものかをトライアルで見極めてみてください。
サポート体制の充実度
チャットボットは、一度導入したら終わりではありません。お客様からの新しい質問に対応するため、シナリオのメンテナンスが常に必要となります。そのため、運用に不安がある場合は、充実したサポート体制を提供しているベンダーを選ぶことが大切です。
・質問に対し、レスポンスが早いか
・Eメール、オンラインミーティング、電話、その他チャットツール(SlackやTeams)での柔軟な対応が可能か
・運用状況に関するレポート作成のオプションがあるか
といったサポート面もトライアル中に確認しておいてください。
多言語対応しているか
2019年には3,190万人だった訪日外国人数は、2025年には4,020万人に達すると予測されており、今後も増加が見込まれます。そのため、特にインバウンドのお客様をターゲットにしている場合は、どの言語に対応できるか確認しておくべきです。
代表的なAIチャットボットの紹介
ここでは、ホテル業界での導入実績がある代表的なAIチャットボットサービスをいくつかご紹介します。
tripla Bot

月額費用: 要問い合わせ
無料トライアル: 要問い合わせ
特徴:
tripla Botは宿泊施設向けに自社開発されたAIチャットボットです。有人チャットへの切り替えやその他アプリとの連携も可能です。8言語に対応しており、英語・日本語・簡体字中国語・繁体字中国語・韓国語・タイ語・インドネシア語・アラビア語が自動選択されます。triplaではAIチャットボットのほかに、ホテル予約エンジンそのものや、提供サービスのサポートプランなど用途に応じたサービスを提供しています。
talkappi CHATBOT

- 月額費用: 要問い合わせ
- 無料トライアル: 要問い合わせ
talkappiは、宿泊施設向けの多言語対応AIチャットボットです。
ダイナテックやSabre SynXis、triplaなど主要予約エンジンと連携し、利用者はチャットで質問や確認をしながら、そのまま宿泊予約まで可能です。
オリジナル機能「災害時モード」では、施設が多言語で緊急情報を迅速に発信できます。また「FAQ更新AIアシスト」機能では、公式サイトやOTAの情報を自動収集し、更新が必要なQAを掲示することが可能です。
abi‑Chat(アビチャット)

- 月額費用:要問い合わせ
- 無料トライアル:要問い合わせ
abi‑Chatはホテル・旅館業界に特化した多言語AIチャットボットです。あらかじめ準備したFAQによる自動応答に加え、日本語・英語・韓国語・簡体字・繁体字などの言語に標準対応しています。(その他100以上の言語に自動切替可)また、AI自動応答から有人チャットへの切替などの機能も備えています。また、最短約5営業日での導入が可能で、初期費用0円、月額定額制(従量課金なし)というシンプルな料金体系も強みです。料金詳細やトライアルの有無については、公式への問い合わせが必要になります。
Tebot(ティボット)

- 月額費用: 9,800円〜(初期費用無料)
- 無料トライアル: あり(14日間、初期設定無料サポート付き)
特徴:
どの業界でも気軽に使える汎用性の高いAIチャットボットです。シンプルなシナリオチャットボットプランから、生成AI連携で自然な対話を可能にする生成AIプランまでニーズに応じて柔軟に選択できます。有人チャット切り替え機能の標準搭載や、生成AI回答、Google翻訳機能など様々なオプションが選択可能です。
即日無料トライアルや初期設定の無償代行など、手厚いサポートでスムーズな導入が可能です。
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