AIシステム開発会社のアノテテです。サービスのひとつとして、AIチャットボット「Tebot(ティボット)」を提供しています。
複合機などtoB向けに製品を提供する企業にとって、カスタマーサポートは顧客との関係性に関わる重要な業務となります。一方で「プリントができない」「トナー交換の方法を知りたい」など繰り返される問い合わせへの対応が負担となり、本来の業務を圧迫している企業も少なくありません。
本記事では、それらの課題を解消するチャットボットのリアルな活用事例をご紹介します。
この記事でわかること
・チャットボット導入が必要とされる背景
・複合機業界でのチャットボットの導入メリット
・チャットボットサポート導入検討時によくあるQA
・修理・不具合対応のチャットボットテンプレート
なぜ今、複合機サポート業務にチャットボット導入が必要なのか

最近の複合機は、FAX・スキャン・クラウド連携など機能が増え、ユーザーからの問い合わせも細かく多様になってきました。「紙が詰まった」「印刷できない」などの相談は日常的ですが、そのたびにオペレーターが対応し続けるのは現場にとって大きな負担です。
また、導入先の働き方や利用時間も広がりを見せる中「すぐに知りたい・使いたい」というニーズが高まっています。しかしながら電話やメールだけでは限界があり、以下のような課題が積み重なっています:
こうした現場の悩みを解消する手段として、24時間対応でき、一定の品質を保てるチャットボットの導入が注目されています。限られたリソースでも安定したサポート体制を築くために、選択肢の一つとして検討する価値が十分にあるといえるでしょう。
複合機業界でも活かせるチャットボット導入のメリット

複合機に関わらず製品を提供する側と受ける側では、双方が見えない課題を抱えている可能性があります。ここでは、チャットボットを導入することで得られる具体的なメリットを2つご紹介します。
よくある問い合わせ対応を自動化し、工数を削減
電話対応削減のためにチャットボットでよくある質問の一次対応をさせることはもちろん、状況や必要に応じて有人に切り替えるなど、臨機応変な対応が可能です。
例えば、
・よくあるエラーコードとその対処方法
・トナーや用紙の交換手順
・操作ガイド動画へのリンク
・サポート窓口への誘導
こういった内容を自動回答させることで、人的対応はより複雑な案件に集中でき、全体の対応品質の向上が期待できます。
問い合わせ傾向の可視化と、満足度向上施策への活用
チャットボットによる応答内容や利用状況は、すべてデータとして蓄積できます。よくある質問、時間帯、離脱ポイントなどの分析を通じて、利用者がどこで困っているかが可視化され、改善のヒントになります。
このデータを活用すれば、たとえばマニュアルの見直しやWebページ構成の改善といった具体的な施策に落とし込むことができます。結果として、利用者がストレスなく目的の情報にたどり着けるようになり、顧客満足度の向上につながります。
複合機に関するチャットボット導入ご相談事例
複合機を含むtoB向け製品の一次サポートとして、チャットボットの導入をご検討されるケースは多くあります。
ここでは、導入を検討された企業様が具体的にどういった課題を持ち、弊社でどのようなご提案をしたのか事例をご紹介します。
課題1. 問い合わせ対応の負荷と人手不足
複合機のサポートでは、特に「修理依頼」や「紙詰まり」「印刷の汚れ」といった基本的な問い合わせが電話で集中し、スタッフの業務負担と人手不足が深刻とのご相談を頂きました。特に修理依頼が多数を占めるとのことで、本来注力すべき業務に時間を割けなくなっているという課題を抱えてらっしゃいました。

▶ご提案内容:定型質問へのシナリオ型チャットボットの活用
よくある修理依頼やトラブル対応に対しては、ユーザー自身がフローチャート形式で知りたい情報を選択していくシナリオ型チャットボットの活用を提案しました。これにより、一次対応をチャットボットで自動化し、スタッフの業務負担の軽減が期待できます。
課題2. 公式マニュアルからの自己解決のハードルが高い
メーカーの公式サイトやマニュアルは情報が多く、欲しい情報を探し出すのに時間がかかる場合もあります。結果、ユーザーは自己解決を諦め、提供側へ直接電話で問い合わせする…といったケースは発生します。即時に問題を解決できない現状が、顧客満足度の低下や問い合わせ対応の増加につながってしまうという課題がありました。

ご提案内容:AI型チャットボットの活用
公式マニュアルを見つけやすいようQAを整理し、自由入力が可能なAI型チャットボットの活用をご提案しました。
AI型チャットボットでは、利用者が入力した質問のゆらぎも吸収し柔軟な対応が可能になります。これにより、自己解決率の向上と電話問い合わせ削減が期待できるとお伝えしました。
課題3. 問い合わせ内容の把握・分析が不十分
電話対応では、問い合わせ内容を正確に把握・分析することが難しく、改善のためのデータが蓄積されないため、適切な情報提供や改善策が見いだせず、サポート品質の向上が効果的に進まないという課題を抱えてらっしゃいました。

ご提案内容:チャットボットでのデータ収集・可視化
弊社のチャットボットでは、
・利用者が残したチャットログ
・回答できなかった質問のリスト
・よく問い合わせのある内容などの傾向 等
確認することができます。
これにより現状の課題と改善箇所を把握し、適切なサポート改善が可能になります。
チャットボット導入時によくある質問【複合機業界編】

弊社に寄せられた複合機やシステムサポートに関する質問をQA形式でまとめました。
質問をクリックすると回答が表示されます。導入を検討されている場合はぜひご参考ください。
- Q1.チャットボットを導入すると、どのくらいの問い合わせが自動化できますか?
- A
具体的な数値は各企業様によって異なりますが、よくある問い合わせが中心であれば60〜80%の自動化が可能です。特に消耗品の注文方法、エラー表示への対応方法などの反復的な質問は高い自動化率が期待できます。
- Q2.トラブルの内容が複雑で、チャットボットでは対応しきれないのでは?
- A
チャットボットはあくまで一次対応です。画質不良やトナー切れなどよくあるトラブルは自動応答、複雑なケースは自動的にオペレーターへ引き継ぐなど設定可能です。
- Q3.チャットボット経由での問い合わせログや傾向を分析できますか?
- A
はい。チャットボットにはログ機能があり、どの質問が多いか、どこで離脱が発生しているかを可視化でき、今後のカスタマーサポートの質向上に貢献することができます。
- Q4.導入後の運用やメンテナンスに特別な人材やスキルは必要ですか?
- A
特別な専門知識がなくても運用可能ですが、効果的な運用のためにチャットボットの管理画面を扱えるスタッフがいると望ましいです。初期設定の代行や、定期的なサポートを行いますので、スムーズに導入頂けます。
- Q5.導入初期にはどの程度のQAを登録するのがよいですか?
- A
初期段階では、よくある質問を中心に50件程度から始めることをおすすめしております。その後、運用に応じて追加していく形が理想です。
- Q6.修理依頼をチャットボットで受け付けることはできますか?
- A
はい、ラジオボタンや入力フォームなどのパーツを用いて、機種名や症状、緊急度などの情報を選択・入力できるように設定することが可能です。
- Q7.修理が必要か診断フローを作ることは可能ですか?
- A
はい、シナリオ型チャットボットを活用することで、診断形式のフローを構築できます。たとえば「修理が必要かどうか確認したい」からスタートさせ「どのような症状か」と状況を絞っていくことができます。
- Q8.修理やトラブル対応以外の使い方はありますか?
- A
はい。コーポレートサイトの利用方法に関する質問対応や、イントラサイト上(社内ウェブサイト)で営業担当者が顧客へ提案する商材支援としても活用可能です。
- Q9.QAの検索にはキーワード登録が必要ですか?
- A
AI型チャットボットの場合、事前にキーワード登録をしていなくても、AIが言い換えや類似表現を理解してマッチングします。ただし、より精度を上げるためにキーワード登録は推奨されており、手動または自動生成で追加できます。
すぐ使える!修理・不具合対応向けチャットボットテンプレート

toB向けに複合機等の機器を提供している企業様向けに、すぐ使えるチャットボットの質問フローをサンプルとしてご用意しました。(エクセル形式)
マニュアルの提供や不具合対応の一次窓口として使いやすい構成にしています。
ぜひご参考にしてください!
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toB向けの複合機やシステムサポートとしてもお問い合わせを多く頂いておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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